磐越西線撮影行①
26日は磐越西線へ。ずっと天気予報を見ていて午前中は曇り、午後から晴れになる日を狙っていた。「ばんえつ物語号」の上り会津若松行きは長ダマを使っても陽炎の立ちにくい曇天下で、下りの新潟行きは夕日を浴びた姿をと、実に虫の良い思惑だった。自分の休みが土日と重なることも含めて、なかなかそう思うようにはならないでいたが、この日の天気予報は「曇りのち晴れ」。下手をするとC57180はそろそろスノープローを外すことだってあり得るので、とにかく行くしかないと、午前2時に出発した。かなり早めだが、行きがけに神保原で「あけぼの」を撮っていこうという魂胆だ。当初、東北線の金谷川あたりで「北斗星」でも撮影してから磐越西線に入ろうかと思っていたが、この朝の牽引機は双頭機の1032号と予想されたこともあって関越道を下ることにした。本来、神保原はあまり好きなポイントではないが、磐越西線を目指す都合上、日の出の面やインターチェンジからも近いという利点があるから、どうしてもここを選んでしまう。岡部~本荘で流し撮りをすることも考えたが、今回の磐越西線行きではなるべく車を汚さずにすむ場所で撮影することを試してみたかったから、雨上がりのぬかるみに分け入らなければならない岡部は早々に切り捨てた。
「車を汚さない」というのは洗車が面倒だということではなく、車の車高が低いため段差や凸凹道では下回りやフロントのエアダムをこする可能性があるからだ。エアロパーツなどは付けてはいないが、急な坂道から平坦な道に入るときなど、速度を落とすなどして気を遣う。悪路に入らず舗装された道に車を止められる撮影地を優先した。
現地着は午前4時過ぎ。少し早すぎたから近くのお寺を参拝しようとしたら犬に吠えられ、不審者と思われそうなので慌てて退散、車の中で待機した。
「あけぼの」撮影後はのんびり関越道を下っていたが、途中で少し急げば新津から新潟まで回送される「ばんえつ物語号」に間に合いそうだと分かり平均速度を少しアップした。撮影する場所は昨年、Ha氏とD51498を撮った荻川~さつき野と決め(ほかに思い当たらなかったというのが真相)、磐越道をすぐそばのETC専用の出口から下りた。
待つこと10分で目当ての回送列車が通過。給油して五泉の鉄橋へ移動。凸凹の土手沿いに車を入れず、少し離れたところに止め、機材を持って線路の反対側へ移動したが「ばんえつ物語号」通過1時間半前にもかかわらず撮影者は4名のみ。のんびりしたムードだが、年配の撮影者が磐越西線撮影のうんちくや自慢話を大声でとうとうと話しているのが耳障り。地元の方で沿線のことを熟知しているのはさすがだが、五泉発車の汽笛が鳴り、しばらくしても話し続けている。10人前後に増えた撮影者の中にはムービーを回している人もいるのに無神経そのものだ。
C57180はほとんど煙も上げず淡々と通過。超望遠レンズ使用の自分にとっては変に煙に気を取られ、画角を広めに取らないですんで良かったが、その地元のオジサンの嘆く声がまたうるさい。おまけに次の撮影地に移動するため狭い土手沿いの道で他車を追い抜こうとする厚かましさには怒鳴りつけてやりたくなった。関西のお仲間がいう、最近どこにでもいる唯我独尊のいわゆる「SLオヤジ」という奴だ。
次の撮影地は本命の山都の鉄橋。ここで撮りたくて今回撮影に来た。前回、D51498を撮りに来たときにHa氏に教えていただいた場所で、そのときからスノープローを付けたC57180をぜひとも撮影したかった。
そんなわけでこちらも機材をたたんで五泉の早戸川鉄橋から山都へと向かったが、なにしろこの日は人が少なく、よって移動する車の量も少ないから道はスイスイと流れる。「ばんえつ物語号」よりもかなり先行してしまい、三川で車を止め発車を撮ることとしたが、あまりにも早く着いて10分近くも待ってしまった。もう15年ほど前にここで撮影したときはそこそこ煙も出たのに、今回は全くダメ。眺めていたら発車よりも到着の際の方が黒煙が上がっていた。
山都のポイントに着いたのは正午。目指すポイントは線路をまたぐ水路だ。田んぼに水を送る水路で、けっこう激しく水が流れ15センチほどの深さがある。水路の底はコンクリだからぬかるむことはないが、軽い三脚では水の勢いで倒れてしまうだろう。車を舗装路に止め、このときのために用意したゴム長靴に履き替えてポジションに立つ。不要な機材は近くに置き、必要なものだけを持って水路に入る。たかだか15センチの水とはいえ。機材を落とさないように流れに逆らって歩くのはかなり大変。東日本大震災の津波の威力がどれほどのものだったのか身をもって想像することができた。
長靴で水に浸かりながら待つこと30分。雪解けの水のせいか、水温は冷たく長靴越しにも脚が冷えてきたころ、山都発車の汽笛が届いた。SL撮影の場合、駅発車の汽笛が聞こえ目の前に姿を現すまでの時間が何ともワクワクする。鉄橋の向こう側にさしかかると、いよいよ舞台に上がる役者の雰囲気でこちらの気分も最高潮。間違えていけないのはその雰囲気に飲まれてシャッターを早く押し始めること。特に今回はD800Eだから連続15枚程度が限界。じっくり引きつけて指に力を込めた。
長くなるので続きは次回























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